2024年第4回定例会ご報告~文教委員会~

立川市議会では、一般質問も常任委員会も、(議員の質問+行政答弁)=60分の時間制限があります。(自治体によって異なるようです)

いつも60分では足りなくなってしまうので要点をしぼって質問を組み立てる必要があり、これがなかなか難しく、毎回苦戦しています。

前回は初めての文教委員会ということもあり張り切っていたせいか、所管質問のボリュームが多く、報告事項であまり質問ができなかった反省を生かし、今回は全体のバランスを考えてみました。

まだまだ経験が足りないので反省することばかりですが、今回は学校給食の弁当持参対応への補助金についてなど、過去に求めていた内容に予算がつく方向性が見えたという嬉しいこともありました。(後に本定例会最終日の補正予算として上程され、可決されました)

市民の方からのご相談があって、担当課にもちかけ、そして市の新たな政策となる過程を経験し、新米議員ながら、自分にもできることがある!と私のほうが励まされる思いです。

引き続き、皆さんの声を届けられるよう頑張ってまいりますので、お気軽にご意見をお寄せください。お待ちしています。

文教委員会の当日の中継、アーカイブ配信はこちら → (2024年第4回文教委員会

立川市第4次学校教育振興基本計画骨子案について

資料 立川市第4次学校教育振興基本計画骨子案について

Q.第3次学校教育振興基本計画において、いじめについては、いじめ未然防止の施策展開の中に取り組み項目が3つあげられていた。不登校については施策展開の「学校への適切な支援」のなかの取り組み項目として学校運営支援、不登校対策、就学援助ということでその中の取り組みの一つとなっていて、しかもその内容が教育支援センターについて主に書かれている。このあとの報告にもあるが、これだけ増えてきて多様な取り組みをしていただいているので、不登校について1つ取り出して、施策の展開が必要なのではと考えるが、見解は。

第二小学校/高松児童館/曙学童保育所複合施設の整備について

資料 第二小学校/高松児童館/曙学童保育所複合施設の整備について・全体スケジュール

資料 立川市立第二小学校等複合施設整備事業審査講評

資料 第二小学校/高松児童館/曙学童保育所複合施設整備事業の提案概要

Q.二小では地域の行事などで家庭科室を使用し、調理したものを校庭などで食べるといったことが伝統的にあるということを聞いた。現在は家庭科室が1階なのでそういったイベントもスムーズにできているということだが、今回提案の平面図を見ると、家庭科室が2階になっている。そういったイベントの運用における動線などについてどのように考えているか。

Q.1階のコミュニティストリートの横に地域交流室がある。こちらはどういった活用を想定しているのか。

Q.立川市第3次学校教育振興基本計画では、災害時に一次避難所となる小中学校の防災機能を高めるため、全校でマンホールトイレを設置するということであったが、マンホールトイレは校庭に整備されるのか。

Q.二小は水泳指導が市内先行して民間委託ということでプールがないのかなと思うが、災害時にマンホールトイレを使う状況になったような場合の水源の確保をどうするのか。

Q.校舎の平面図2階に児童用更衣室が2部屋あり、水泳指導の民間利用の時には着替えてから移動すると聞いたが、プールの着替えでもこの更衣室を使うのか。

Q.体育の授業でも使う更衣室となれば、多学年が利用することとなるが、平面図で見るとだいぶ狭いように感じるが。

Q.エレベーターがあるが、車いすユーザーの児童や保護者の利用を想定しているのか。

Q.トイレは各階に誰でもトイレがあるか。

小・中学校への自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について

資料 小・中学校への自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について

Q.令和8年度4月の学級開設に向け、六小と四中に新たに自閉症・情緒障がい特別支援学級を整備するということ。保護者や団体から求める声もあり、子どもたちの進路の一つとして確保されることは安心にもつながっていくことだと思う。私のところにも、中学校にも開設する必要があるという保護者の方からのお声が寄せられていた。設置の目的について聞く。大山小のにじいろ学級開設の時には市の広報で、この自閉症・情緒障がい特別支援学級では「児童の特性に応じて、小集団の中で、通常の教科学習や、社会性、対人関係のスキルを身に付ける「自立活動」を学びます」とした上で、「通常の学級の授業への参加や交流を積極的に行い、通常の学級への転学を視野に入れ、指導します」と、説明されていた。今回の中学校の新たな自閉症・情緒障がい特別支援学級も、自立活動を学んだり、通常の学級への転学を視野に入れ指導したりしていくということなのか。

Q.市内最初の自閉症・情緒障がい特別支援学級が整備された際には、その開設にむけては小学校管理職と教諭、療育機関と保護者支援団体の代表の方、教育部指導課長を委員とし、自閉症・情緒障がい特別支援に造詣の深い日野市立小学校の教諭をアドバイザーとして「開設準備委員会」を設置し、具体的な検討を進めたと市議会議事録から確認した。今回も開設準備委員会の開催がスケジュールの中にあるが、メンバーなどはもう予定があるのか。

Q.委員の中に、保護者や当事者目線で話せる方がいないのではと思う。今回はすでに小学校2校で設置され、実際に通っている児童やその保護者もいて、そういった当事者の方が委員として加われば、具体的なニーズの聞き取りや検討が進むのではと思い、このことをお願いしたいが。

学校給食代替弁当補助金について

資料 学校給食代替弁当補助金について

Q.実際に、食べられない食材がある日にお弁当持参している保護者の方から私も相談をお受けした内容で、先の決算特別委員会でも求めていた内容であった。その方も、大変喜ばれると思う。また本年度分は4月以降に弁当持参した回数を無償化の開始時期に遡及してということで、驚いた。そういったご家庭にとっては、朝、お弁当を支度する保護者の方のご負担はあるものの、こういった経済的支援があれば、そういった子育て中の親御さんの頑張りを応援するという立川市の思いが伝わるものだと思う。具体的に、補助金支給の方法や時期について聞く。

立川市立小中学校の不登校の現状と対策について

資料 立川市立小中学校の不登校の現状と対策について

Q.今回の結果から、小学校は2.72%ということで、前年度比0.43%の増加、東京都比0.51プラス全国比は0.58プラス。中学校は8.32%。前年度比1.07%。東京都比0.52%プラス、全国比1.61%プラスという数字がでている。中学校では8%の大台を超え、35人学級では実に1クラスに約3人に届くような割合になってきてしまっているが、今回の令和5年度算出の不登校児童生徒の出現率や増加し続けていることの率直な受け止めを聞く。

Q.令和6年度、本市における不登校対応に関する取り組みについて、聞く。まず、スクールカウンセラーについて聞く。スクールカウンセラーの業務においては、長年の経験・知識と、子ども・保護者との信頼関係が重要な要素となっているが、今年3月、東京都が都内の公立学校に配置されているスクールカウンセラー250人を一斉解雇していたことの報道があった。本市では、本年第1回定例会時点でのご答弁で、全小中学校にスクールカウンセラーが配置されており、規模の大きい西砂小と五中には2名、合計で30名が勤務しているということであった。本市にどの程度影響があったのか。

Q.東京都公立学校スクールカウンセラーの公募によらない再度任用は4回が限度と定められているということだが、大前提として、スクールカウンセラーなどの専門職など子どもと関わる身近な人員がコロコロ代わってしまうのは、子どもたちにとって不利益である。子ども一人ひとりの事情や個性を把握するのは時間がかかるうえ、信頼関係を築くのはさらに多くの時間が必要になる。一年間二年間の学級担任業務だけではそれをなしえないことも時としてある。そんな時に、4年、5年関わってきて信頼においていた心理職スタッフが、お別れも言えないまま別の方になってしまう子どもたちの心理的負担について私たちはもっと慎重に考慮すべきであると考えている。それまでに築かれた子どもたちと大人との関係性がリセットされてしまう場合もあり、大きな損失と言わざるを得ない。そうすると、結局、相談しても状況が改善されにくいとか、その数年前からの変化については本人が話してくれない限り汲み取れないとか、両者にとって良好な関係形成や適切な支援を阻害する一因にもなってしまうのではないかと思う。国の動きでは人事院が本年6月、国の非正規公務員について、公募試験をせずに再度の採用ができる回数を原則2回までとする「3年目公募」の制限を撤廃すると各省庁に通知した。3年目公募の際に雇い止めが増えることへの懸念に対応した形で、雇用の安定に寄与する可能性があると東京新聞も報じている。こういった動きもある中で、東京都の現在4回までとなっている公募によらない再度の任用上限を撤廃するよう求める動きはいくつかの団体から認められている。スクールカウンセラーを代表として、子どもと関わる職員が安定的に、継続して働けるように、現在4回までとなっている、東京都の会計年度任用職員の「公募によらない再度の任用」上限を撤廃、あるいは継続的に必要な仕事をする職員は正規雇用とすることを、立川市としても東京都に求めてはいかがか。そのことが、不登校の現状の改善や子どもの最善の利益を保障することにつながっていくと考えるが、見解は。

Q.未然防止や早期支援に関する取り組み事項のところに「校内別室指導支援員」とある。教室に行きづらさがあって別室指導を受けるにあたり、要件などがあるのか。

Q.今年度6校まで拡充していただいているかと思うが、一つの別室で何人まで受け入れることができるのか。

Q.別室指導を受ける子たちは、給食をはさむ場合は給食も別室で食べるのか、教室なのか。本人の希望に添える状況にあるか聞く。

Q.別室指導を受ける子たちは、給食をはさんで午後も活動をしているということになるか。

Q.教育支援センターについて聞く。今回、令和5年度の結果からも、不登校支援児童生徒が増加し続けている傾向が改めて明らかとなったことにより、教育支援センターの環境面の改善等について検討していることはあるか。

Q.スクールソーシャルワーカーについて聞く。資料にある「スクールソーシャルワーカーのチーム力向上のためのスーパーバイズ」の内容についてご説明いただきたい。

Q.派遣される頻度はどれくらいなのか。

Q.立川市のスクールソーシャルワーカーのスーパーバイズが、スパービジョンの機能とするところの管理的、教育的、支持的機能を果たしているものとなっているか、見解は。

Q.会派請求資料で出していただいた本市スクールソーシャルワーカーの勤務年数について、1年目や2年目、3年目で継続してお仕事を続けられていない状況があることが分かった。子どもたちとの繊細な問題に付き合うのに、継続してお仕事を続けられない状況が、子どもたちへの伴走的な支援を難しくしているということはないのか。

Q.フリースクールに通っている児童生徒は本年第2回定例会時点では小学生が50人、中学生が18人ということであった。市は、フリースクールの所在等を把握しているのか。

Q.実際に不登校が長期化していき」学校への復帰の見込みが難しくなっていったときに、地域のつながりということが大事になってくると考える。地域では、子ども食堂から発展して地域食堂を開催し、あるいは若葉町の地域福祉アンテナショップでは、毎月第3水曜日夕方の時間帯はまぁ~ずスペースといって、不登校の子たちを含み子どもの居場所としており、勉強や遊び、おしゃべりして過ごすなどそういう取り組みも行っています。私も先日伺って、実際子どもたちが居場所として利用する姿をみてきました。そうなってきたときに、担当のスクールソーシャルワーカーが地域の地域福祉コーディネーターと連携したり、情報共有したり、ということが適切な支援につながっていくのではと考えるが、そういった取り組みが実際にあるのか。

Q.今回の結果、資料から見ると、家庭環境や自分自身の生活に不登校の要因があるケースが多いと感じた。家庭環境が大きな要因となると、幼い子ほど、そこに抗うことが難しいのだと感じる。スクールソーシャルワーカーも、ご家庭がもう訪問や面談、支援の提案を受け付けない、玄関をあけてくれない、インターホンに応じてくれないといったパターンにはどういった支援をそれ以降組み立てるのか。

Q.私はこういった時にもやはり子どもオンブズパーソン制度が必要だと思っている。本人にはアプローチがきく場合、本人から専門家に相談することができる。虐待や、ヤングケアラーなど、子どもの権利侵害に関わる事案については、子どもオンブズパーソンも一緒に、相談に応じた助言をしたり、必要に応じて調査したり必要な手立てを講じたりすることができる。私は、児童発達支援センターが設置され、はぐくるりんにオンブズパーソンたちかわができて、不登校の相談ももちろんできる、スクールソーシャルワーカーが抱えきれなくなった案件についても相談したり適切な支援・手立てにつなげていくことができるというのが理想だと考えている。見解は。

Q.資料のなかに「学びの多様化学校」や「不登校対応校内分教室」の設置に向けた課題整理・検討を進めていく、とある。不登校特例校、いまは学びの多様化学校へ名称が変更になっており、こちらの設置については私も会派の稲橋議員からも検討してほしいことを求めている。東京都では今年度から新たな取り組みとして、チャレンジクラス、東京型不登校特例校(校内分教室)の設置について始まっている。校内分教室に教員を配置し、生徒一人一人の状況に応じた柔軟な学びを実現する、教員数も都の定数配置基準に基づき、一校につき概ね3~6人を配置とあります。今年、配置校数は10校30学級、整備に係る補助は2分の1ということで、今後拡充していくことも考えられ、こういったことを具体的に考え始めないといけないと思う。現状の課題整理や検討状況について伺います。

所管質問「インクルーシブ教育について」

・原学級保障の考え方について

Q.文教委員会で、大阪府枚方市のインクルーシブ教育について先日視察を行った。大阪ではインクルーシブ教育の理念が浸透している地域が多く、枚方市では特に原学級保障の考え方が素晴らしいと思い、立川市の現状をお聞きする。立川市では、特別支援学級に在籍する児童が、通常の学級で過ごす時間をどのように設定されているのか。

Q.例えば、名簿、机やロッカーなどの扱いはどうか。通常の学級にもその子の名簿や机、ロッカーがあるということか。

一人ひとりの状況に応じてということになるかと思うが、本人や保護者が望む場合は、可能な限り通常の学級で過ごすこと、障がいのある子もない子も共に過ごす時間が増えるということが、障がいのない子にとってもその後の人生の糧となる活動にもなると思うので、そういったお取組みに力を入れていただきたい。

・通学支援について

Q.現在特別支援教室に通っている児童生徒のうち、自力で通学することが難しい子たちはどのようにして通学しているのか。

Q.将来的には一人でも通学することができるよう目指していくといった教育的な意義も含めて、一人通学の制度を作っていく必要もあるかと思うが、見解は。