2024年第2回定例会ご報告~厚生産業委員会~
厚生産業委員会のご報告です。
動画は長くなっておりますので、関心トピックスをクリックしていただければ記事までスキップしていただけます。
立川公園陸上競技場基本計画改定の進捗状況について
Q.陸上競技場に関する再整備い関する基本方針案が示されたが、以前のものとどのように変化するのか。
A.前回、平成25年3月に策定した立川公園陸上競技場の基本計画については基本的に公認2種という形で整備を行うというもの。公認2種で考えると、基本的には広域的な大会が開催できるような形の再整備ということで、スタンドも含めた2種に相当する整備水準を行っていく基本計画を立てたところ。今回の基本計画の考え方としては、多くの競技者が陸上に親しむことができる陸上競技場、市民の多様なニーズに総合的に応えるスポーツ拠点としての再整備ということを中心に基本計画を改定していきたいと考えている。
Q.以前は、陸上競技場改修に合わせて国道から大型バスを誘導するための整備とする土地が低くなっていることや、誘導道路の狭さなどの理由から整備がいくらかかるか分からないというような話であった。それはオリンピック開催前のことだが、その当時の問題がどうなったのか、お示しいただきたい。
A.前回、2種公認という形で整備を進めてきた課題について。立川公園陸上競技場が所在する地域については1種低層住居専用地域ということで、この地域には観覧席を設置する競技場というのは本来できないところだが、建築基準法48条のただし書きの許可を受けることによって設置が可能になる。平成29年度の改修工事に向けて、この手続きはもう既に進められており、当時、許可のほうは受けている状況。今回、当時から年数がたっているという状況もあり、改めて建築指導課と協議・調整を図っていきたいと考えている。また、接道条件ということも当時課題になっていた。幅員6メートルの位置指定道路を策造しているため、東京都の安全条例については当時認定を受けている。また、これについても年数がたっているので東京都に改めて確認をする。また、駐車場の附置義務についても当時の公聴会でも指摘があったが、改めて今回の整備については協議・調整が必要だと考えている。今回の基本計画を改定するに当たり、改めて当時の課題について関係機関、関連する官公庁と協議・調整を進めていきたいと考えている。
Q.全体の概算について、30億円ということで、こんなにも莫大な予算がかかるのだと改めて感じている。昨年から1.3倍の上昇率を見込んでいるということだが、改修の時期についてはどのように見極めていくのかという点について、ご説明いただきたい。
A.改修の時期について、本年3月の本委員会においては令和11年度を目途に改修を進めていくということでご報告している。ただ、3月以降、市内の学校の入札状況や立川市以外の全国的な入札状況を見るに、やはり資材価格や人件費の高騰について、想定以上のものが見受けられているというのが現時点での認識。改修時期については庁内で議論した上で、また改めて本委員会でご報告していきたいが、令和11年度というのはなかなか難しい状況かと考えている。
学童保育所の待機児童数と待機児童対策の状況について
(資料 令和6年度学童保育所の待機児童数と待機児童対策の状況について)
Q.学童の待機児童についてかなり深刻な問題であると、私も市民の方からご相談いただくなかで改めて感じているところ。新年度になり、学童保育所の入所にむけて、希望に沿うことができず入れなかった、と通知を受け取った方から「どうすればよいか」などのご相談には、実際にどのように対応しているのでしょうか。
A.個別の対応として、丁寧に説明している。また、ランドセル来館や夏休みの期間はサマー学童、あいはくるプレなど他の居場所についてご案内している。
Q.ランドセル来館は実施している学童保育所とそうでない学童保育所がある。報告資料でお示しいただいた学童保育所の待機児童数の一覧表で見ると、いま待機の多い順に九小で上砂第三学童と上砂学童合わせて43人、一小が柴崎学童と柴崎第二学童合わせて33人、西砂小は西砂学童と西砂第二学童を合わせて25人、四小が富士見学童と西立川学童を合わせて21人、幸小20人など、他にも10人以上待機している学区が11ある。これらの学区について、ランドセル来館やサマー学童の実施や、実際の待機になってしまっている子どもたちの参加率などはどういった状況になっているのかというところで、待機児童対策の表に目を移すと、2つの学童でサマー学童、8つの学童でランドセル来館を行っていることが分かる。ただ、高松児童館と西砂児童館については、このランドセル利用が0ということになっている。これはなぜか。
A.高松児童館については、すでに五小でくるプレが導入、実施されているので、そちらを利用いただいているということ。西砂については、西砂児童館が西砂小学校からかなり地理的に遠い状況であり、西砂小学校の児童がなかなか利用しづらい状況にある。
Q.そういった理由であれば、別の、もっと必要な学童、一小や幸小、四小学区など、待機が多い地域の学童にランドセル来館ができるようにすることは難しいのか。
A.現状の方向性としては、基本的にはくるプレを導入した学校については、ランドセル来館の利用募集を行っておらず、くるプレが未導入の地域に限って募集をしている。しかしながら、ランドセル来館があることで放課後の居場所を確保できるという児童もいるのは承知している。
Q.くるプレの拡大予定について、例えばいま待機児童が0人の新生小、3人待機の八小など、来年度導入になっているが、さらに待機が多くなってしまっている九小や西砂小はその翌年の最終年、令和8年・2026年度ということになってしまっている。待機の多くでている学校地域を優先的にくるプレを導入するべきではないのか。
A.くるプレの導入順序を決める際、以前から地域の方にご協力いただいていた放課後子ども事業の方々との実施の調整や、学校施設に関する協議などを総合的に勘案して、順序を決定した経緯がある。西砂小や九小については、児童数が多く、施設に余裕がなく、今後くるプレを実施する部屋を整備しないと導入ができない状況であり、なかなか優先的に始めるということが難しい。
Q.サマー学童の実施は現在2か所だが、さらに拡充される予定はあるか。
A.サマー学童についても、先ほどのランドセル来館と同様の方向性であり、くるプレを導入する地域についてはサマー学童も実施を順次終了していくということで、拡充の予定はない。
Q.特に待機の多く、今後建て替え予定のある西砂学童保育所については入札不調などから学校周辺の一般物件を探索中であるとのこと。ここで、文京区の例を紹介する。東京都文京区では今年度から、学童保育所の待機児童対策の一環で、特に待機児童が多い学区の周辺の児童を、定員に空きがある学童保育施設にタクシーで無料送迎する事業を始めたという。タクシーの乗務員は、全国子育てタクシー協会のドライバー養成講座などを修了しており、保育施設のスタッフが同乗するということ。(中略)立川市でも特に待機の多い地域から、こういった取り組みを始めることができないのか、見解は。
A.タクシー送迎の取り組みを行っている自治体があることは承知をしており、本市でも研究をしている。今年度の状況でみると、多摩川学童保育所や錦第四学童保育所などに20人以上の空きが生じており、そういったところで送迎ができないかという考え方もある。しかしながら、南側の市域から北側の市域へということになると、かなり遠方になる。現状実施している文京区を調べると、車で5分ほどで着く地域への送迎を行っているというような状況であり、地域性の違いなどを勘案しなければならず、実施にはまだ課題があると考えている。
Q.くるプレを全校導入するとしても、まだ未導入の地域もあって、そういった地域にはプラスアルファの取り組みがあってもよいかと感じている。例えば未導入の地域には優先的に、定期的にプレーパークを実施する、例えば財政的にも市が応援する、こういった必要性があるかと考えるが、見解は。
A.くるプレ導入の年次に5年間かかるということを考えると、サービスが市内の子どもたちの中で格差が生じているという指摘はもっともであり、そこを少しでも埋めるような何かプラスアルファの居場所づくりということに関しては、大変貴重な意見として参考にしてまいりたい。
Q.前回の予算特別委員会でも言及したのだが、東京都のベビーシッター利用支援事業今年度事業者連携型を導入していただいるが、こちらの一時預かり利用支援は、学童クラブ待機児童対策計画を策定している立川市においては、小学3年生までを対象として本事業を活用できる。今から、物件を探して安定的に稼働できる民設民営学童、このことを進めることも大切だと思うが、その間にも、待機になってしまっているご家庭の親御さんは、お仕事を調整したり、お休みをして、あるいは一旦やむをえず退職を選んでいる場合も考えられる、そういった事態を少しでも改善するために、東京都都のベビーシッター利用支援事業の一預かり利用支援を始めるべきと考えている。狛江市のように、事業者連携型と一時預かり利用支援、どちらも採用している例もある。補正予算をつけてでも、職員の手を増やすなど負担軽減を図りつつ、いま、このこと、学童の待機児童問題解決にむけて、対策すべきではないか。
A.ベビーシッター利用支援事業については、まずは事業者連携型をスタートしてみて、その推移を見ながら今後の展開については考えていきたい。現在保育課においてスタートしている事業のなかでは、利用者にかなり好評をいただいている。職員体制についてはこの場で答えるのは難しいが、そういった課題もあるということを踏まえ近隣市の状況などを現在調べている。現在の待機児の解消が少しでも早く進んでいけるよう、様々な手法について研究をしながら前向きに検討したいと考えている。
産後ケア事業について
Q.対象者は、資料にもあるように、1、立川市民であること、2、生後12か月未満の乳児と母親、3、授乳相談、育児相談、不安や体の不調等がある、この3つすべてが当てはまる方、ということ。訪問型導入についてのこれまでの議論から、対象者の3つ目については、必ずしも育児不安や体の不調がある場合に限らずとも、授乳や育児相談が目的の場合でもアウトリーチ型については幅広く利用いただけるということか。
A.その通りである。申請フォームには、理由の部分に母親のリフレッシュのためや、そのほかという欄も設けており、ご希望される方に幅広く利用いただける制度になっている。
Q.ここのところが今までと大きく変わるわけですが、ホームページを確認しても、分かりにくい部分があり、利用条件については「援助を受けられない、または体調不良や授乳・育児不安のある方」と以前のままで、訪問型についてはこの条件は求めず、どなたでもお使いいただけるということを、分かりやすくお示しいただきたい。例えば、八王子市の子育て応援サイトを見ると、産後ケア事業の案内ページトップに、「産後ケア事業の内容を一部変更しました」小見出しがあり、続いて「令和5年12月1日より、下記の通り一部変更しました。・対象者の要件が『ご家族から十分な援助が受けられない方』『育児不安や心身の不調がある方』となっていましたが、どなたでも使えるように緩和しました。」とある。立川市も、アウトリーチ事業については希望する方に広く活用できるよう整えていただき、これくらいのアピールがあって然るべきであり、そのことにより利用促進にもつながると考えるが。
A.ホームページの表記については、今後適切に対応していく。妊婦サポート面接やこんにちは赤ちゃん事業での産後ケア事業の周知については、口頭でしっかり利用者に伝えていく。
Q.実施機関は現状では若葉町のまんまる助産院、錦町のHope助産院ということ。以前予算特別委員会の場で伺った際には3か所ほどでスタート予定とのことであったが、直近で実施機関が増える予定があるのか。助産師会への情報提供、周知はこの間行ったのか。
A.直近でもう一か所契約を結びたく協議を進めている箇所がある。助産師会への周知だが、訪問事業者会議の場で今週にも周知していく予定。
Q.アウトリーチ型については自己負担額1回千円で、住民税非課税世帯、被保護世帯は減免措置があるとのことだが、双子・三つ子など多胎児の場合の加算内容について、聞く。
A.訪問型については、2人目以降の多胎児1人あたりの200円の加算額となる。
Q.利用回数について、これまでと同じ合計7回、これは宿泊型・デイサービス型合わせてということ。このことについて、例えば国立市の場合、合わせて8回まで、ただし多胎児の場合は12回まで、など多胎児の場合の利用回数上限に幅をもたせていることが分かる。羽村市の場合は訪問型・通所型・宿泊型それぞれに利用回数の設定があって、訪問型については最大6回のところ、多胎の場合は最大8回、清瀬市も通常4回のところ多胎児は6回、先ほどの八王子市は多胎の場合2人目以降の自己負担額はなしとしている。このような多胎児家庭への負担軽減について、追加負担を求めない、あるいは回数上限を増やすことなど、について見解は。
A.現在、調査研究を行っているところであり、検討してまいりたい。
Q.市ホームぺージの産後ケア箇所で、今まで確認ができていた、産後ケア事業の案内チラシが探せなくなってしまっているが、また産後ケア事業のチラシも分かりやすく提示していただきたい。
A.訪問型が始まったこともあり産後ケア事業の案内チラシを新しくつくり変えているので、今後ホームページにアップしていく。
所管質問「認証学童クラブ」
「立川版こども誰でも通園制度」について、聞きました。
まず東京都が設定をしている「認証学童クラブ」とは、利用者のニーズに応じた様々な放課後の過ごし方の選択が可能となることを目的として、東京都の独自基準が設けられるもので、令和6年度は認証制度の創設に向けた研究が行われる予定です。区市町村を対象とするモデル事業では、民間事業者の参入を促す想定で、1クラブあたり500万円が全額東京都より補助されるが、指導員の実務経験に応じた処遇改善や、児童への毎日の学習プログラムの導入などの研究テーマに沿った実践と結果報告が義務づけられることになります。立川市では、民間事業者の参入促進や学童保育所に適した不動産物件の募集等には取り組みたいと考えているようですが、現行の職員体制の中で保育の質確保に係る指導や研究への協力に注力することは難しいため、先行自治体の動向や成果を注視するということです。
所管質問「立川版こども誰でも通園制度」
立川市で今年度より開始する、東京都の「多様な他者との関わりの機会創出事業」の活用により、保護者の勤労などを条件としない3歳未満の預かり事業について(仮称立川版こども誰でも通園制度)、聞きました。令和6年度には幼稚園2園と小規模保育園1園での実施を予定しており、現在は各事業所より事業計画書が提出されたところであり、これに基づき、できるだけ早期の事業開始を目指して協議をすすめている段階であるとのことでした。
私からは、本事業の実施要綱にある、低所得者世帯等に対する利用者負担額の補助や負担軽減について求めました。また、要支援家庭等対応強化加算についての情報提供を行うことや、そういった補助メニューについても活用してもらえる施設を募るようにしては、と提案しました。
次回定例会からは文教委員会の所属となる予定ですので、今任期中に厚生産業委員会で質問できるのは今回が最後となりました。
所属が変わっても、厚生産業委員会で勉強させていただき、研究してきたテーマについては、引き続き注視していきます!
地元・立川市をもっと楽しく子育てできるまちに、さらに住み続けたいと思ってもらえるように。
これからも子育て中の当事者としての声、そして皆さまからお寄せいただいた声を届けてまいります!