12月議会一般質問のご報告③【教職員のよりよい働き方にむけて】 

12月議会の合間には、「立憲ネット緑たちかわ」会派代表の稲橋さんバースデーがあり、会派のみんなでお祝いしました!

12月議会一般質問のご報告②【子どもの権利が守られるやさしいまち立川へ】の続きです

原ゆきの質問Q(以降”Q”)
市内小中学校の学校教職員の働き方改革について聞く。2019年に給特法が改正されたとき、当時の文科大臣が3年後に教員の勤務実態調査を行うことが約束された。給特法改定や中教審で提言された「学校の働き方改革」の成果をみるためだ。この調査は来年5月に速報値が出る予定とのこと。これに先立ち、連合総研も「教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査」速報値を9月7日に公表した。この連合総研調査からは、「学校の働き方改革」が全くといっていいほど成果をなしていないことが明らかになっている。立川市としては、今後、教職員のよりよい働き方として業務の効率化や具体的な軽減削減策についてどう考えていくか。

立川市の回答A(以降”A”)
超過勤務解消に向けた改善策については、タイムレコーダーを活用した労務管理、時間外における校内電話の自動音声対応、校務支援システムの活用、夏季休業期間での学校閉庁日の設定、部活動指導員やスクール・サポート・スタッフの活用などの取り組みを引き続き進めている。
今後もこれらの取り組みを継続していくとともに、各校においても、年次有給休暇の積極的な取得、校務支援システムの効率的な活用、オンライン会議、行事や会議の在り方の見直しなどを積極的に推進していく。

Q.連合総研が2015年に行った「教職員の働き方と労働時間の実態に関する調査」では、一般に過労死ラインと言われる週あたりの労働時間60時間を超えていたのが、小学校で7割以上、中学校で8割以上であり他の職種に比べて圧倒的に長時間の勤務を強いられていることが明らかになった。ここを端緒に「学校の働き方改革」が叫ばれるようになり、2019年の中教審答申・給特法改定に至った。今回の連合総研の実態調査速報値では、2015年と比べ、教員が職場にいた在校等時間が休日では37分、平日では8分しか減っていない。依然として過労死ラインを大きく超える働き方であり、月の残業時間に換算すれば123時間16分となる。これは改正給特法による上限指針である月45時間の3倍近くであり、厚労省が認定した過労死ラインである月80時間を大きく超える時間となっている。働き方改革は十分に力を発揮しているとはとても言えない状況だ。立川市でも同様に、令和3年度ひと月あたりの残業時間が80時間を超える教員が24.7%、約4人に一人であり、前年度よりもその割合が増えてきていることから、看過できない状況だ。特に休憩時間について本来の45分間が取得できていない状況は、明らかな違法状態だ。率直にこの状況をどう捉えているのか。

A.教職員の勤務状況については、学校管理職が管理することになっている。休憩時間の確保や持ち帰る業務の削減に向けても、管理職がリーダーシップを発揮し、適切に勤務管理がなされるよう、校長会等で改めて伝えていく。
教育委員会が主催する研修や連絡会等も、オンラインの活用や実施時期の見直しを図りながら今日諸君の負担軽減に努めていく。

Q.こうした危機的状況を解決するには、抜本的な定員増と業務削減が必要だ。その一方で、各職場での課題を解決していくために重要となるのが「衛生委員会」である。衛生委員会とは、職員の危機や健康阻害を防止するための基本となる対策など、労使が協力して安全や衛生に関する事項を調査し、事業者に対し意見を述べることのできる機関のこと。労働安全衛生法では、管理職が労務管理している職員が50人以上の場合は、「衛生委員会の設置」「産業医を置く」「衛生管理者の選定」「ストレスチェックを実施」などが義務付けられている。残念ながら、学校職場では50人以上となることは少ないが、市全体で教育事業を行っていると考えれば、市単位で「衛生委員会」の設置をすることが望ましいと考える。東京では区部では多く設置されてきたが、全都的には不十分な状況が続いている。立川市では、この設置の状況はどうなっているか。

A.本市の市内小中学校には、衛生委員会は設置していない。

Q.衛生委員会が設置されている地区では、現場からの意見を述べることができている。タイムカードの不正がないか、長時間労働が常態化している学校はないか、チェックしたり是正したりすることが可能となっている。また、休憩時間の確保のため、きちんと休憩室を設置したり、休憩時間についての調査を行ったりすることなどもできる。こうした取り組みを衛生委員会中心に進めていくことを要望する。今後の展望として、見解を聞く。

A.教職員の勤務状況については学校管理職が管理することとなっている。学校設置者としては、教職員の健康診断の実施やストレスチェックによる高ストレス者が面接指導を受けられる体制を整えているとともに、相談窓口の周知などによりサポートすることで、今日諸君の労働安全衛生への対応を図っていく。

Q.教職員のよりよい働きに関連して、子どもたちを見守る大人の目を増やすことについて、聞く。市内小学校の先生から、12月になって支援員さんが減ってしまう、と聞いている。年度途中に支援員の予算を使い切ってしまうということがあるのか。

A.学校支援員については、2学期途中に各学校の活用状況や増配置の希望を確認し、教育委員会で全体の調整を図った上で、各学校へ追加配置をしている。昨年度においては、計画的な活用により、3月末に執行率100%となった学校もあった。

Q.現場からは、支援の手が足りないと聞いている。今の答弁の内容と教育現場の声との齟齬があり、不思議に思っている。これを解決しなければならないと思っている。学校支援員の予算枠拡大を東京都に要望したり、立川市独自にその枠を増やしたりということは難しいのか。

A.年度途中に学校支援員の追加配置を調整しており、必要な予算は確保できていると認識している。なお、予算については、今後の学校支援員の利用状況を踏まえ、引き続き検討をしていく。

Q.予算内に収めなくてはならないという、先生方の思いもあるかもしれない。本当は使いたいところに使い切れずいいるのではないかなということも予想できる。
とにかく人手が足りない、ということや、支援員さんがいてくれると教員も子どもも本当に助けられていると現場から声が届いています。支援員配置のさらなる拡充をお願いする。
次に、特別支援教室の利用原則について伺う。東京都の旗振りによって、特別支援教室が原則利用一年の方針が示され、立川市としても令和4年度からその方向性で実施していると確認している。特別支援教室に通っている児童生徒の保護者から、個別の課題のある児童生徒が、課題の残るまま一年で退室しないといけないのか、不安の声が寄せられている。実際にそういったことがあるのか。

A.特別支援教室については、原則の指導期間は1年となっているが、指導目標が達成できない場合は、本
人や保護者の意向を十分に踏まえ、小中学校の校内委員会等で検討の上、指導の延長ができることとなっている。

Q.個々の課題に合わせて期間については柔軟に対応いただけるとのことで安心する一方で、軽度の情緒障がい・知的障がい等で普段通級指導学級に通っている、あるいはそのボーダーにいる、いわゆる発達凸凹のある子どもたちが在籍級で困り感を抱えていることは事実としてあると思う。立川市では、障がいの程度によって学校介助員が配置されているとのことです。この介助員制度の具体的な概要について聞く。

A.通常の学級における介助員については、身体に障害がある児童生徒の安全配慮と日常生活で必要とされる支援により、児童生徒の安全な教育環境の整備を行うことを目的としている。就学相談等を経て就学支援等検討委員会で審議され、配置を決定するものである。

Q.立川市の介助員制度は身体障がいや虚弱の児童生徒が対象ということ。
障がい者差別解消法の施行によって合理的配慮が義務となり、今後普通学級においても障がいのあるお子さんやその保護者が望めば、障がいのある児童生徒が普通学級で学ぶことができ、学校としては合理的配慮を行うことが必須となる。情緒障がい・知的障害のお子さんが対象外になっていることから、「普通学級にいったら苦労する、特別支援学級に行けば個別のサポートを受けられる」として、進学先を悩む、本人保護者家族がいる。十分な支援が受けられるか不安で、希望とは異なり、普通学級への進学を諦めた話も耳にしている。立川市は、「障がいのある人もない人も共に暮らしやすいまちをつくる条例」を制定している、障がいに対してやさしいまなざしをむけているまちだと考えている。情緒障がい・知的障害の児童生徒は、なぜこの介助員配置の対象から外れてしまうのか。見守りが必要な子には学校介助員や、特別支援としてのサポートが必要なお子さんには専門の支援員をつけてもらう対象にしてもらいたいと考えるが。

A.情緒障がいや知的障がい、特別支援学級の就学が適当であると就学支援等検討委員会において提案したものの、保護者の意向などにより通常の学級へ就学する児童については、学校支援員の配置により対応しているところである。

個別の学びの充実のため、保護者と本人の希望で、情緒固定・知的固定級を選択することも一つだと思う。一方で、繰り返しになるが、障がいがあっても、本人と保護者の希望があれば普通学級で学ぶこと・合理的配慮がなされることは公教育では義務となっている。本人の困り感があるから落ち着けないわけであって、そこに専門的に介入して支援する仕組みづくりが必要だと考える。通級に通っているからそれでよしとするのではなく、在籍学級にいる間も、本人とその周りの子どもたちの豊かな学びを支えるため、また、重度の障害がある場合でもその場にいるだけの統合教育となってしまうのではなく、しっかりと個別の学びを保障しクラスメイトともその時間を共有できるような真の特別支援教育にむけて、通常学級の支援員体制を強化することを要望する。そのことが、先に申し上げた先生方のよりよい働き方にもきっと繋がっていくものだと考えている。

※質問を終えて※

現場の先生方から、「支援員の方が来なくなってしまう!」と聞いて組み立てた質問でした。真のインクルーシブ教育とは、障がいのある子もない子も共に同じ教室で学ぶ、ということだと思いますが、そこに、個々に応じた学びが保障されなければ、ただそこにいるだけの統合教育になってしまうのだと思います。立川市には、障がいのある子を普通学級で受け入れる時、専門的な知識を有した支援員の配置や個に応じた学習が提供される体制づくりがなされていません。担任まかせで教員の負担となってしまっているか、そこまで手が回らずにその子が置き去りにされている、一番よくないケースは子どものSOSが放置されている状態にあると思います。その結果が、落ち着きのなさ、教室を飛び出す、周りの子へちょっかいを出す…という行動となってあらわれているケースがあります。こういった子たちが安心して学習にのぞめる体制づくりは、本人だけでなく、まわりにいる友達や教職員・保護者の方々の大きな安心につながります。それには、現在対応している学習支援員の配置だけでは不十分だと考えます。そして担任がその個別の対応(読みがなつきの資料、視覚補助教材作り、書く量を減らした個別のノートの事前準備、個別の学習補助となる具体物の準備、個別の声かけ等)をすべて一人で担うことになってしまっているのが現状です。そこまでのサポートを、毎日、毎時間、日々の業務もある中で行っていくことは、かなりの労力・時間を要します。専門的に担任の相談にのったりアドバイスをしたりすることができて授業内でもサポートしてくれる存在が必要で、この仕組みづくりはまだまだ時間がかかりそうですが、現状とこれから必要になってくることを整理していこうと思います。是非、皆さま方からのご意見もお寄せください!